7th-E-Life by Craftplus

2022.06.17

【第五回】Makuake「繋」ナイフBLOG

特別に選ばれた
“5つ”のハンドル(柄)について。 
 
そのコンセプト、ベースとなったFEDECAナイフの特徴、ダマスカス刃の採用についてなど、「繋ぐナイフ」について、これまでご紹介してきましたが、いよいよその本丸とも言うべき“柄(ハンドル)”についてご紹介したいと思います。 
 
そう、今回のブログのテーマはとっておき中のとっておき! 今後二度と実現不可能な、木のプロをも唸らせる激レア木素材のハンドルについてです。希少価値の高い激レアな木材ストックの中から貴重な5種類を柄(ハンドル)に採用しているからなのです。 
 
我々7th E-Lifeは天然由来の無垢材、木の素晴らしさを誰よりも知る、本物の木のプロフェッショナルです。そんな我々が木の達人から特別に仕入れた今回の柄(ハンドル)用の木素材。しかも贅沢に5種類も用意いたしました。 
 
天然木の無垢材は、自然の保温性能に優れ、触れるたびにあたたかな気持ちにさせてくれます。使い込んでいく間に味が出て、艶が増し、時間が経つほどに自分の身体の一部のように馴染んでくる不思議な感覚が楽しめます。そして傷跡さえも味になる。まさに愛着に変わる素材。それが木素材の柄(ハンドル)の特徴です。 
 
 
5種類合わせた総生産数は
限定300!! 
 
実は、今回の「繋ぐナイフ」はその生産数を限定300本としています。その最大の理由が、この木素材の量です。現在、世界的に材木が枯渇しているのはみなさんもご承知のとおりですが、今回我々が企画した「繋ぐナイフ」用の木素材は、そのずっと以前からの元々の希少種。木の職人が永年特別にストックしておいた秘蔵中の秘蔵種なのです。 
 
今回は天然の無垢材に特別な想いのある7th E-Lifeのためにと、特別にその木を蔵出ししてもらえました。 
 
なんどもお伝えしてしまいますが、今回用意した5種類の木は、それぞれに品種も特性もまったく違うものばかり。素材全てがハンドルとして使用できるわけでもありません。木目や節の状況などを鑑みて、使える部位だけを特に厳選して使用しております。では続いて、5つの希少木材について、ご紹介しましょう。

新しい試みとしてチャレンジ!
それは“レジン”素材との融合。 
 
高級無垢材として知られるウォールナットとリオグランデには、さらなる付加価値として以前から挑戦したかった“ハンドルの中央部に樹脂のレジンを挟み込む”という斬新な手法を取り入れています。 
 
透明なエポキシ樹脂の「レジン」に、ウォールナットには“ブルー”を、リオグランデには“パールホワイト”を混ぜた後、それぞれを5mmのミゾに流し込み、2日間かけて硬化させています。 
 
実は7th E-Lifeでは以前にも同様の手法を用いてテーブルの試作品を作ったことがあり、木素材にレジンを組み合わせ一枚板にして使用したノウハウがあります。木材をメインに、樹脂であるレジンを差し色のように入れる。今回のナイフでもそのアイデアを応用できないかと密かに温めていた手法です。 
 
実はこちらのレジン入りの木素材は、そのベースの加工時はもちろん、マシニングセンター機でハンドルの形状に加工する際にも、木素材との硬度の差でレジンが欠けてしまう…といった問題点が発生しました。そのたびにマシニングセンター機の設定を何度も調整し直し、試行錯誤を幾度も重ねようやく完成にこぎつけました。そうして完成したウォールナットとリオグランデのレジンと融合させたハンドルは、特に職人が手間暇を掛けたこだわりの詰まった自慢の逸品です。 
 
<ウォールナット×レジン>
チーク、マホガニーとともに世界三大銘木のひとつに数えられる「ウォールナット」。クルミ科の木で家具や床材、楽器にも使われることの多い素材です。適度な油分を含み、ツヤがあり、使い込むことで経年変化を楽しめます。対衝撃性に富み、その木肌の美しさ、狂いが少ない加工性の良さにも特徴があります。今回は、その穏やかで流れるような木目が特徴のウォールナットの柄の間に、海を彷彿とさせる青い樹脂素材のレジンを流し込みラインのように封入しました。この異素材のコラボがもたらした新しい美しさに、ぜひ注目していただきたい柄(ハンドル)です。

<リオグランデ×レジン>
ハッキリとした木目が表現する個性的な姿が“黄金譚”とも呼ばれ、磨くと美しい艶が出るのが特徴のリオグランデ。木材では珍しい黄色系統の色味で黄褐色に黒い縞が荒々しく現れます。水分にも強く耐候性も高い木素材なのも特徴です。そのリオグランデの木目柄の間に樹脂であるキラキラとしたパールホワイトのレジンをラインのように流し込み封入しました。この唯一無二の存在感をぜひお楽しみください。

残る3種の木素材。
これらは完全なる希少種ばかり。
普通の木材屋さんではまず仕入れる事が出来ない。 
 
<ローズウッド>
日本では紫檀(シタン)とも呼ばれる東南アジア産のローズウッド。仕上がった時、抜群に綺麗に仕上がる硬素材です。ヤニを多く含み耐虫害性や耐候性に優れ、腐敗せず長持ちすることから家具や仏壇、楽器、ナイフの柄、ビリヤードのキューなどに幅広く用いられています。違法伐採が盛んな絶滅の恐れのある野生動植物の種の国際取引を規制する条約=ワシントン条約に登録されている種でもあり、この先日本国内で入手することはまず不可能な希少種。今回は非常に少ないデッドストックの中から、特別に使用することができました。

<メーサーバーチ>
カバノキ科に属する樹種で、高級オーディオのスピーカー材などにも使用される大変希少でレアな木材がこのメーサーバーチ 。素材の価格も非常に高額で、分かる人には分かる絶対的な存在感を放ちます。今回、素材を調達してくれた木のプロにもその詳細はまだまだ不明と言う、まさに希少種中の希少種。“他の人と同じものはイヤだ”といったコダワリ派の人には絶対にオススメです。柔らかい上に模様が複雑に絡み合っているため加工が本当に難しい。しかもこの特徴的な模様が中心部からしか採取できないため希少種の上に希少部位なのもそのレア度に拍車をかけます。

<ピンクアイボリー>
「これが本当に天然の色!?」と言う声が聞こえてきそうなほど、鮮やかなピンクに染まった天然色が特徴のピンクアイボリー。アイボリー(=象牙)の名がつくほど非常に希少で高価な木材です。高級な装飾や小物などにも頻繁に使われ、加工時に出る木屑さえもあまりにキレイで捨てるのが惜しくなるとも言われるほど。油分が少なくサラサラとした手触りと、個体ごとの色幅も大きい希少種ですが、今回は本当にキレイなピンク色を再現している部位が使用できました。男性のみならず女性用のギフトとしてもオススメです。

入手できる数量は
わずか! 
 
最初の方にもお伝えいたしましたが、ダマスカス刃を採用したこの「繋ぐナイフ」、実は今回Makuakeにて生産する本数がそのすべてとなります。全5種類のハンドルを合わせても、わずかなのです。今後追加生産できるほどの材料が残っていないことから、売り切った場合には二度と入手いただけない品となります。 
 
 
ご用意できたその数は…
今後のブログ更新をお楽しみに。 
 
 
数多くの職人がバトンを繋ぎながら、膨大な製作時間を掛け仕上げたレジン封入のウォールナットとリオグランデ。そして二度と手に入らない希少部位の木素材で構成したローズウッド、メーサーバーチ 、ピンクアイボリー。 
 
 
大切な人へのギフトとしても、
自分へのご褒美としても、
どれを選んでも決して後悔はされないと思います。
しかも、そのひとつひとつが木目も模様も異なる天然無垢材による一品モノ。 
 
同業種の垣根を飛び越え、
お互いの持ち味を生かし、
純粋に自分たちの最高の技を出し合って
ようやく生まれた最高の一本。 
 
職人が繋いだバトンのような一本のナイフを
心のこもったギフトとして繋ぐ。
そしてそれは
いつしか親から子へも受け継がれていくことでしょう。 
 
貴方のそばに、大切な人のそばに、
いつも置いておける一生モノの折りたたみナイフとして、
お気に入りの一本を、ぜひ見つけてください。 
 
ここで一句。 
 
ワシントン
条約だって
ひっかかる
この先ぜったい
手にはいらない。 
 
今回の、第5回キーワードは <イ> です!